「かえるがいる」

岡山県にある大原美術館で、4歳の男の子がモネの《睡蓮》を指さして、「かえるがいる」と言ったそうです。皆さんは、昨日の美しい池の写真の中に、”かえる”か何かを発見されましたか?
以下は、昨日ご紹介した「13歳のアート思考」からの引用です。
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(前略)その場にいた学芸員は、この絵のなかに「かえる」がいないことは当然知っていたはずですが、「えっ、どこにいるの?」と聞き返しました。
すると、その男の子はこう答えたそうです。

「いま水にもぐっている」

私はこれこそが本来の意味での「アート鑑賞」なのだと考えています。
その男の子は、作品名だとか解説文といった既存の情報に「正解」を見つけ出そうとはしませんでした。むしろ、「自分だけのものの見方」でその作品をとらえて、「彼なりの答え」を手に入れています。
彼の答えを聞いて、みなさんはどう感じましたか?
くだらない? 子どもじみている?

しかし、ビジネスだろうと学問だろうと、こうして「自分のものの見方」を持てる人こそが、結果を出したり、幸せを手にしたりしているのではないでしょうか? (後略)

※末永幸歩著「13歳からのアート思考」(ダイヤモンド社)より

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私は、母の散らかしで困っていながらも、散らかしは母の「お仕事」なんだと感動したことで、それまでとは全く違って楽しい幸せな介護生活を体験することになりました。そんな私が本来お伝えしたかった「お仕事」写真の解説文を省いた理由は、この本の著者の考えにとても共感できたから・・・なんですね~。※写真は、ウェブサイト「せきのまど」より。