年寄り嫌うな行く道だもの
💖名取芳彦著「実戦編 般若心経 こだわらない生き方」P156より ※画像は本文とは関係ありません。
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いつかは自分も歳をとる。だから……
「子ども叱るな来た道だもの、年寄り嫌うな行く道だもの」とは、昔からいい伝えられている有名な言葉ですが(「嫌うな」は「笑うな」の場合のほうが多いかもしれません)、不思議なことに、この言葉に共感するのは60歳から70歳の女性の方々が圧倒的に多い。それが日本の現状のようです。
若い人からすれば、高齢者が「年寄り嫌うな」とはどうしてだろうと思います。「私を嫌わないで」という懇願の意味だろうかと思います。しかし、その事情を聞くと、高齢化社会の実態が見えてきます。この言葉を座右の銘にしている方々の多くは、お年寄りの介護や、そのボランティアをしているご婦人たち、福祉やボランティアに一般の人が関わる歴史があまりない日本では、まだまだ多くの人が「良いことをしているはずの自分が、わがままなお年寄りに嫌悪感を覚え、体の自由がきかないお年寄りの緩慢とした動作にイライラする」ことで、自責の念にかられるようです。
そこで、この言葉を書いて目につくところに置いて、ボランティア精神にもとる自分の心のあり方の立て直しをしているらしいのです。
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出典:名取芳彦著「実戦編 般若心経 こだわらない生き方」(株式会社三笠書房
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