家族みんなが「悪かった!」

💖高木善之著「本当の自分 ――生き方の再発見――」P10より ※画像は本文とは関係ありません。
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うちの家はみんなが悪い

きょう私が学校から帰ると、お母さんが「お兄ちゃんの机を拭いていて金魚鉢を落として割ってしまった。もっと気をつければよかったのに、お母さんが悪かった」と言いました。するとお兄ちゃんは「僕がはしっこに置いておいたから、僕が悪かった」って言いました。
でも私は思い出しました。きのうお兄ちゃんがはしっこに置いたとき私は「危ないな」って思ったのにそれを言わなかったから、私が悪かったと言いました。
夜、帰ってきてそれを聞いていたお父さんは「いや、お父さんが金魚鉢を買うとき、丸い方でなく四角い方にすればよかったなあ。お父さんが悪かった」と言いました」そしてみんなが笑いました。
うちはいつもこうなんです。うちはいつもみんなが悪いのです。
◎◎◎◎◎◎(ある作文から)

何という家族でしょう。何という人たちなんでしょう。責め合わず、責任逃れをせず、みんなが信頼し合い、認め合い、やさしさがあふれています。まるで、「幸福家族」「聖家族」のようではありませんか。

すべての人がこのようであれば争いも破壊もなくなります。
私たちが求めているのは安全で平和で自由な社会です。
そしてだれかが作って与えてくれるものではありません。
それを実現していくのは、またその実現を促すのは、私たち一人ひとりです。
無条件で、非対立で、まず私からの実践で、少しづつ……。

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出典:高木善之著「本当の自分 ――生き方の再発見――」(NPO法人 ネットワーク『地球村』)
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