「なんまん、なんまん、ありがとう」(1)

💖稲盛和夫著「心。」P045より ※画像は本文とは関係ありません。
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ことあるごとに私が口にしてきた
「感謝の言葉」

私たち人間はそもそも、けっして一人では生きてはいけないものです。空気や水、食料がなければ一日たりとも生き延びることはできませんし、また家族や仕事の仲間、社会というものがなければ、人間としての営みも続けることはできません。
自分をとりまくあらゆるものに支えられ、助けられて生かされている――そのように考えたら、私たちはまず生きていることに感謝しなければなりません。
いままで不自由なく生きてこられたこと。日々健やかに仕事に邁進できること。それははけっして当たり前のことではありません。
「ありがとう」という言葉は、「あるのが難しい」、すなわちありえないことが起こっているという意味で、私たちが生きて経験することは、実はすべてが「あるのが難しい」ことの連続なのです。
そのことの意味を深く味わうことができたら、おのずと感謝の心がわき上がってくるでしょう。自分をとりまくあらゆるものに「ありがとう」と言う言葉をいえるようになれば、人生はより幸せですばらしいものになっていきます。

(つづく

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出典:稲盛和夫著「心。」(株式会社サンマーク出版)
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