ミラー細胞が生んだ奇跡(3)

💖木下晴弘著「涙の数だけ大きくなれる」P92より ※画像は本文とは関係ありません。
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「ミラー細胞」と佐賀北高校(つづき)

(中略)
理由は容易に想像できます。
相手チームの選手は、自分がいいバッティングをしたら、「ナイスバッティング」とほめてくれるのだからうれしいに決まっています。すると人間は自然に「君こそ」という気持ちになるでしょう。
だから負けたあと、どこのチームも佐賀北に優勝してもらいたくなり、最後にはみな応援してしまうのです。
うれしいことをされたら、自分も人もそれをお返ししたくなるというのは、まさに「ミラー細胞」の話と合致するものでした。
いわばプラスの相乗効果だったのだと思います。
むろん佐賀北の選手が、最初からそんなことを考えていたはずはないでしょう。ということは、この話から私たちはあることに気づかされます。それは、人との関係は、まず相手を尊敬し受け入れることから始まるということです。

いつも相手の意見を「それは違うよ」と否定するのがクセになっていたり、見下したような雰囲気で人と接したり、あるいは妙にライバル心を抱いたりしているようでは、人から良い反応は期待できないはずです。
まず自分から相手に尊敬を示し、良いところは素直にほめ、自分の狭い価値観で相手を否定しない。そうした態度が何より、人との関係を気づくためには必要なのではないでしょうか。

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出典:木下晴弘著「涙の数だけ大きくなれる」(フォレスト出版株式会社)※2009年9月9日初版発行
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