悲しみは幸せと表裏一体(1)

💖高橋 伸忠著「心の持ち方ひとつで人生が変わる!」P257より ※画像は本文とは関係ありません。
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悲しみは幸せと表裏一体

私は神経質で心配性、そしてとても寂しがりやです。心もからだも平和で健康なときはよいのですが、いったん少しでもつまずくとその弱点が出て苦しみます。
このことをよく承知しているので、いつも気をつけているのですが、人生いつもそううまくばかりいきません。
失敗を繰り返すうちに、私は自分自身のためにも〝不安〟や〝うつ〟の上手な受けとめ方や乗り越え方について、いままで以上に真剣に考えるようになりました。
そのようなときに出合ったのが、江戸時代後期の国学者・歌人で、また医師でもあった本居宣長の考え方です。
「悲しい時には悲しいと思え。悲しい時には独り言も言え。大きな声を出して言え。他人にもそれを語れ。そしてその悲しみを歌にも詠め」(悲しみに出合ったときには逃げないで、勇気をもってありのままに受けとめて、泣きたいときには涙を流し、その悲しみをことばにして大声で吐き出して、信じる人たちとたくさん話し合うことが大切だ。私は歌人だからその思いを「うた」に託して、乗り越えていこう!)と、そのように自分自身に言い聞かせているのだと思います。
島崎藤村さんも、また石川啄木さんや高見順さん、そのほかの大勢の人たちも皆、そのように工夫して人生の嵐を乗り越えています。
(つづく)

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出典:高橋 伸忠著「心の持ち方ひとつで人生が変わる!」(株式会社PHP出版社)
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