悲しみは幸せと表裏一体(2)
💖高橋 伸忠著「心の持ち方ひとつで人生が変わる!」P258より ※画像は本文とは関係ありません。
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悲しみは幸せと表裏一体(つづき)
とても残念なことですが、心もからだもいつでも100点満点というわけにはいきません。
しかし、現代の日本人は〝健康〟も権利の一つと考え、加齢による心身の衰えも〝病気〟と受け止めて、「治療すれば治る!」と薬や健康食品に頼りすぎたり、また人生の悲しみと対峙することを避けています。
このようなことから、だんだん、心の底から笑うことも、また泣くことも少なくなって、心が凍りついていると指摘する学者も少なくありません。
夜の闇が深ければ深いほど、わずかな光でも心が温められるように、〝幸い〟と〝不幸〟は表裏一体、一つのものですから、本物の幸せを感じるためには悲しみも必要です。
悲しみを避けるのではなく、それをどのようにして乗り越えるか、その工夫が大切だと思います。
その工夫の一つとして、いま私が努めていることがあります。それは先ほどの本居宣長の「悲しいときにはそれを他人にも語れ!」ということです。
耐えがたい悲しみを、真剣によく聴いてくれる人がいたら、どんなに心が軽くなることでしょう。さらに、人生の中で経験したたくさんの悲しみを乗り越えて、その試練をしっかりと自分のものとした人の見せるやさしいまなざしと笑顔は、傷ついた心を十分癒してくれます。
私たちは自分が癒されるだけでなく、そのような人になるためにも、日々努める必要があると思います。
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出典:高橋 伸忠著「心の持ち方ひとつで人生が変わる!」(株式会社PHP出版社)
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