認知症になった母に感謝
ここでは、認知症の見方を180度変え、不思議なほど楽しい生活に変わるキッカケとなった「母のお仕事」の写真と、父の他界直後に、夫や家族への思いを綴った「トミスケの詩」をご紹介しています。
早くから認知症になりながらも、私たちに大きな感動・喜び、そして多くの学びを与えてくれた母トミスケには、心から感謝しています。
母のお仕事
1.母のお仕事
これは「散らかし」…???
もしあなたがこのような場面に遭遇しても、そこに楽しさや幸せを見つけたとしたら、そこはまるで別世界! 見える景色が確実に変わってきます。そしてあなたの介護には、幸せな新しい時間が訪れることでしょう。
あなたの見方・考え方次第で、世界は変わります。ここに、「ハッピー介護」の大きなヒントがあるようです。
楽しくなった驚きの秘密
この動画を観れば、突然見方が変わって楽しくなった秘密が分かります。(2010年製作のDVD「サンキューベリマッチ・トミスケ『母のお仕事』」のYouTube版)
嫌だった散らかしは、「母のお仕事」だった!
トッシーのハッピー介護のポイントは、認知症の母が散らかしていたのは「お仕事」なんだと見方が変わった瞬間からすべてが楽しくなり、大喜びする私を見た後で母が変わったということ。そしてそのハイライトが、私が変わったその日から母の徘徊が消えたということです。
先ずはこのことをご理解いただき、母が安心して思う存分楽しんだ「お仕事」の写真をお楽しみいただければと思います。
→見方を変える←
これは立派なアートだ!
認知症の母が散らかしたものを見て、当時は「お仕事」だとめでたく勘違いしたトッシーが今思うこと。それが、「これは立派なアートだ!」という別の見方です。そんな「お仕事」の写真をこれからご覧いただきますが、ここではタイトルだけで解説は省くことにしました。それは、先入観なしでご覧になられたあなたとしての見方・感じ方、楽しさを発見していただきたいからです。
ものの見方・感じ方は人それぞれで百万通り! 正解なんてないんです・・・。
※すべての写真はカメラアングルを検討しただけで、対象物にはいっさい触れないで撮影したものです。
NO.30
NO.31
NO.32
NO.33
NO.34
NO.35
NO.36
NO.37
「母のお仕事」まだまだ続きますよ~!
ここからは「トミスケの詩」のご紹介です。
2.トミスケの詩
ここでご紹介するのは、父が他界した直後から新聞広告の裏や封筒などに突然書き出した、トミスケの「詩」(うた)です。当初は俳句のようなものから始まりましたが、その後には長い詩のようなものまであったりして、正直なところ何と呼んだらいいのか私には分かりません(笑)。
でもどんな呼び方であれ形式がどうであれ、そんなことよりも、認知症の母がこのようなことを書いたこと自体が本当に驚きですね。
家族や親戚などみんなが驚いたのは、誰一人母の口からこのような思いを聞いたことなど一度もなかったということです。「あの当時の母は、既にこんなことが書けるような認知レベルではなかった!」とは、看護師一筋の妻masaの言葉。まさに、認知症のイメージが変わったトミスケの「詩」です。
もしこれがあなたの親御さんだったら?・・・という思いでご覧いただければ、私たちの驚き・感動が少しはお分かりいただけるかもしれませんね。
※詩の一部がダウンロードできます。
話せないだけで、心はこんなに豊か! トミスケの「詩」
YouTube トミスケの「詩」
遠いお空のぢいさんや
我が家の風景見えるかな
見えるとも見えるとも
お前は一寸ドジダケド
とうちゃん かあちゃん
やさしくて
それをまねてか孫までも
それをまねてか
やさしくて
以下に掲載する「詩」は、母が書いたものをパソコンに書き留めながらも、その後何回も取り出しているうちに原紙が紛失し、現在は書き写した文字だけで残っているものです。
本来なら縦書きで・・・と思いますが、ここでは横書きで掲載しています。
私の一生 どちらかな
エンマ様にききましょう
ユキンコや
早くわたしに 春よ来い
困るねェ
ミルクトラパン つるつるだ
見せろ見せろ 顔見せろ
落とした入れ歯 取りに来い
去る君の
長き旅路よ すこやかに
さびしさや
コオロギの鳴く音にも 涙して
ミルクあめ
家族の心に 涙する
家族づれ
夫も喜ぶ りんごがり
やさしいやさしい 家族のみなさんへ
たよりないばあですが
くれぐれもよろしくお願いします
おきたれど
何をやっていいやら手につかず
又 フトンえもぐりこみました
御免なさい 正ちゃん つとめですか
もう少し休んだら がんばります
父親よ
どこへ行くのか 妻すてて
夫の死とは つゆしらず
胸のざわめき あわれなり
しばらく おじいちゃんの事は
言わないでね
今頃は どこに居るでしょうね
過ぎにしことは 忘れなん
たずねし人の笑い声
旅立った父も一緒にリンゴ狩り?
最後の1枚は二人の孫が書いたもので、母の行動を真似て書いたようです。枠線で囲った3点は母トミスケの書いた「詩」で、他は孫たちの作です。
信州のりんごがりが出てきますが、父の他界後、母を元気づけるために4人でリンゴ狩りに行ったことを書いているようです。トミスケの「家族づれ 夫も喜ぶ りんごがり」と表現されていることを???と思われますが、実は、天国の父も一緒に出かけていたのです。種明かしはこの動画の中に・・・。