「思い」が遺伝子をオンにする

💖村上和雄・棚次正和著「人は何のために『祈る』のか」P46より ※画像は本文とは関係ありません。
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「思い」は遺伝子にも伝わる

プロローグで「祈りは遺伝子をオンにする」ということを述べました。次に紹介する事例は、遺伝子オンに関するものです。
からきし弱いアメリカンフットボールの大学チームがありました。その弱さは特筆もので、同じ大学リーグの強豪チームと戦うときは、100対0でも誰も不思議がらないほどでした。
そのチームを指導することになった新任監督は、「何とか強くしてやろう」とひとつの指導法を取り入れたのです。数年後、その大学は何と「大学日本一」の栄冠を手に入れました。いったい、監督はどんな方法を取り入れたのでしょうか。
それは1年生部員を「神様扱い」することでした。体育会系では先輩後輩の序列が厳しく、1年生は雑用係をさせられます。ところが監督は、2年生以上の部員に、1年生を神様として扱うことを命じたのです。
具体的にはどんなことをしたのでしょうか。まず雑用はすべて4年生が引き受けた。次に練習ではホメてホメてホメまくった。その結果、1年生はめきめきと実力をつけ、数年後には強豪チームに変身してしまったのです。
これは実際にあった出来事です。急に強くなったのは京都大学のチームです。当時、学生アメフト界では、西の関西学院大学、東の日本大学と言われていました。ところが、この時期の京都大学は、たった一人の常識破りの監督(水野弥一氏)によって、本当に日本一になっています。

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出典:村上和雄・棚次正和著「人は何のために『祈る』のか」(祥伝社)
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