見方を変える

💖 境野勝悟著「道元『禅』の言葉」P120より ※画像(生成AI)は本文とは関係ありません。
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世間に向けている目を、自分に向ける

船に乗って、急流をすーと下ってゆく。両側の岸ばかり眺めていると、いつの間にか両側の岸が、どんどん後ろへ動いていると思ってしまう。「あれ、岸が動いている。おかしい」と感じて、目を船の方へ移してくると、船が川の上を走っていることに気づき、自分も船に乗って進んでいることがわかる。
道元は、こんな例え話をしながら、人間はめまぐるしく変化する世間の上で生きていると思っているが、そうではない。自分の目を外界の世から、自分の体に移してみよ。自分が宇宙の生命の上に乗って、宇宙の生命とともに生活していることを実感せよ。「一心」とは宇宙の生命、。仏性である。「上乗なり」とは、その宇宙の生命の上に乗っかって生きている、という意味である。
目を自分の体に向けて「一心上乗なり」と大宇宙にまたがって生きれば、世間でうけた悩みや苦しみは、あっという間に消え去る。ところが、目を自分に向けよといわれても、世の魅惑にはなかなか勝てず、つい外を向いて引きずられる。

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出典: 境野勝悟著「道元『禅』の言葉」(株式会社三笠書房)
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