人の悪いところに注目しない(2)

💖堀田秀吾著「科学的に元気になる方法を集めました」P129より ※画像は関係ありません。
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社会心理学者のレジャーウッドらは、実験参加者を2つのグループに分け、「新しい手術法」に対する評価を調査しました。
1つ目のグループには「成功率は70%」とポジティブに説明し、もう1つのグループには「失敗率は30%」とネガティブに説明しました。
その結果1つ目のグループはこの新しい手術を良いものであると見なし、2つ目のグループは良くないと考えました。
次に、最初のグループに、「失敗率は30%」と伝えました。すると、彼らはその手術は良くないものだと感じるようになりました。そして30%の失敗率だと説明を受けていたグループは、「成功率は70%」と伝えても、彼らの意見は変わりませんでした。つまり、彼らが最初に抱いた手術に対するネガティブな印象は消えなかったのです。
このようなメカニズムで、私たちはついネガティブな情報を注目して見てしまう、ということを忘れてはいけません。
その上で、解決策を考えてみましょう。
人間関係の解決法は、「人を減点評価で見ない」ということにつきます。
つまり、私たちは放っておけば人のイヤなところばかり目についてしまうので、意識的にそこには目をつぶる、「悪いところではなく、良いところだけを見よう」と腹をくくることです。
100点満点の人間などどこにもいないのですから、減点法で嫌いになっていくのではなく、加点法をしていくことが、人付き合いをラクにする秘訣です。

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出典:堀田秀吾著「科学的に元気になる方法を集めました」(文響社)